制作意図
避難所で生活することは心身ともに負荷がかかってしまう。基本的に衣食住全てが満たされないからである。一例を挙げていくとすれば、
『衣』:着替えることが出来ない。お風呂に入れない。
『食』:非常食なのであまりおいしくない。そして温かい物があまり出てこない。
『住』:布団が薄い。不安で眠れない人の会話の声、ちょっとした音がうるさい。トイレの水が流れないため、臭いがトイレ以外にも流れてくる。
これは私が3.11のときに実際に体験したことである。
そのときのことを顧みると、「なにかしら知っていることがあれば少しでも快適に生活をすることが出来たのではないか?」と思うことがあった。顧みてこそ自分で思いつくこともあれば、文献を読んで納得することもあった。痛感したのは、そのときになってから何かをしようとしても状況がまるで変わらなかったことである。何事においても予備知識は重要だと考えた。
そこで、避難所を快適に過ごすための心得や豆知識をまとめたようなサイトを制作しようと考えた。分け方として心技体を用いて情報を探しやすくした。それぞれ、
『心』:精神に関することや思いやりに関すること。
『技』:快適に過ごすために使えたら便利な豆知識。
『体』:健康に関すること。
というように分けた。軽い気持ちで流し読みをするだけでもためになるようなものを実体験から厳選した。
ターゲットユーザ
誰でも快適に過ごせるような環境が望ましいため、サイトを見た人全員をターゲットとする。ただし、この知識を本当に利用出来るかという点として、災害時の場合でも身体を動かすことが出来るということが条件になると考えられる。
学習成果
これまでのwebサイト制作は終わらせることに精一杯で、出来ることとやりたいことが滅茶苦茶に混在していたため、あまり納得のいくような完成度ではなかった。そこで、基礎固めとして、HTML5+CSS3を勉強することにした。中途半端に次のステップに進む前に、基礎が徹底して出来る方が望ましいと考えたからである。勉強した内容に関しては
・リファレンスを読むこと
・webの歴史を学ぶこと
・HTML5から導入された新要素をつかってみること
・CSS3を活かしたデザインをすること
の以上4点である。
実際に学んで理解してから実装したのが上手くいくことによって、理解はより深まったと考える。特に、CSS自体は大学生になってから初めて触ったのでこれまでの理解が甘かったということを痛感した。CSS3を活かして、あえて素材を最低限に抑えて目を引くアニメーションをつけてみたり、幅の大きさによってレイアウトが変わるレスポンシブデザインを取り入れてみたりした。
基礎の基礎というつもりで勉強してたため、あまり新しく理解することはないだろうと思っていたが、思ったより沢山知らないことがあった。基礎でも学べばデザインの幅が一層広がるので楽しく学ぶことが出来たと考える。
完成してみて、基礎固めとしては思っていたよりいい作品が出来たと考える。しかし、レスポンシブなデザインと言ったもののスマートフォン版のナビゲーションがあまりよくなかったと考える。また。基礎の基礎と外見ばかりにこだわってしまったために、肝心なコンテンツの面白みが欠けてしまったような気がしている。今後の課題としては、レスポンシブデザインについて深く理解していくことと、面白いアイデアを出すために知見を広めていくことの二点を挙げる。
参考文献
・『東京防災』東京都総務局総合防災部防災管理課
・『 避難所生活を過ごされる方々の健康管理に関するガイドラインについて』/厚生労働省健康局総務課地域保健室